交通事故の相手がごねる理由と対処法！示談交渉を弁護士に依頼するメリット
「交通事故の相手がごねてきたときはどうしたらいいのか」
「交通事故で相手がごねるのはなぜなのか」
交通事故の加害者側と示談交渉を始めた方の中には、相手がごねていると感じている方もいるのではないでしょうか。
示談交渉では、交通事故の当事者が話し合って、賠償問題を解決します。
その結果加害者側から被害者に対して支払われる賠償金が示談金です。
示談金の金額は、発生している損害の種類や内容、事故に対する当事者の過失割合などのさまざまな要素によって変動します。
そのため、加害者側と折り合いがつかずに交渉が難航するケースもあります。
本記事では、交通事故の相手がごねるて交渉が進まない理由や主な対処法などについて解説します。
なお、交通事故の示談交渉では、加害者が任意保険に加入している場合には、その保険会社の担当者が示談交渉の相手となります。
そのような場合にも、保険会社の担当者がさまざまな理由を挙げてごねてくることがあることに注意が必要です。
そのため、交渉をスムーズに進めるためにも、まずは弁護士に相談するのがおすすめです。
１．交通事故の相手がごねる主な理由
交通事故の被害者が、「加害者がごねている」と感じるのはどのような時でしょうか。
その多くは、示談交渉がうまく進んでいかないときだと思います。
では、示談交渉がうまく進まない理由は何なのかを考えてみましょう。
その理由は以下のとおりです。
- 被害者の主張が過剰な場合
- 争点についてお互い具体的な立証が出せない場合
順にご説明します。
（１）被害者の主張が過剰な場合
交通事故が発生した場合、加害者が任意保険に加入していれば、交渉は任意保険の担当者が行うことになります。
もっとも、被害者側は基本的には被害者本人が対応をすることになります。
このような場合、突然交通事故被害に遭った被害者が、必ずしも法的に妥当な請求ができるとは限りません。
どうしても、被害者であるという意識もあり、本来法的には認められないような主張をしてしまうということもあり得ます。
そうすると、加害者側保険会社は、そのような主張には応じられないという姿勢を示すものの、なぜ応じられないのかという点まで丁寧に説明はしてくれないため、どうしても交渉が停滞してしまいかねません。
このような状況を避けるためには、どのような主張が認められるのかを、弁護士に相談しながら進めていくことが大切です。
（２）争点についてお互い具体的な立証が出せない場合
示談交渉をしていく中で、お互いの主張が食い違っており、その上お互い自分の主張を根拠づける証拠を出せない場合も、交渉が停滞してしまう理由となります。
特に過失割合に関しては、ウィンカーを出していたのか否か、速度超過をしていたのか否か等の事実で食い違いがあることは珍しくありません。
このような場合、ドライブレコーダーを設置しており、事故状況を客観的に確認するすべがあれば一目瞭然となりますが、そのような事故ばかりではありません。
そうすると、被害者の記憶では絶対にウィンカーを出していなかった、と思いながらも、相手はウィンカーを出していたと主張され、どっちつかずの状況になってしまうということが生じます。
その争点を争うことでどのくらいメリットがあるか、ほかの部分でカバーできるのか等を考えながら交渉の進め方を考えていく必要があり、被害者本人での対応は困難となります。
２．交通事故の相手がごねるときの対処法
交通事故の相手がごねてきても冷静に対応する必要があります。
主な対処法は以下のとおりです。
- 物的証拠を提示して論理的に反論する
- 弁護士に対応を依頼する
順にご説明します。
また、示談交渉が長引く原因や対処法などについては、以下の記事も参考になります。
（１）物的証拠を提示して論理的に反論する
加害者側がごねてきたときは、上記のとおり具体的な事実について争いがあることが少なくないので、物的証拠を提示して論理的に反論することが大切です。
特に過失割合について争いが生じている場合には、以下のような証拠を用意する必要があります。
- ドライブレコーダー映像
- 現場付近の防犯カメラ映像
- 警察の捜査資料
- 交通事故の目撃者の証言
- 事故周辺の写真画像 など
これらは、事故当時の状況や事故態様について客観的に明らかにする上で重要な証拠といえます。
そのため、示談交渉がはじまる前に収集しておくことが大切です。
（２）弁護士に対応を依頼する
ご自身が遭遇した事故についてどのような主張が本来認められるべきなのかという点は、なかなか被害者ご本人では判断がつかないと思います。
そのような場合は、弁護士に対応を依頼するのもおすすめです。
弁護士であれば、どのような主張が認められる可能性が高いのか、どのような立証を行えば相手が納得する可能性が高いのかという点を分かっています。
そのため納得のいく結果で決着できる可能性が高まります。
また、弁護士に対応を依頼することで、怪我の治療に専念することも可能です。
３．加害者のゴネ得を許してはいけない理由
加害者側との間で示談交渉が長期化すると、早期に解決したいと思い、本来なら認めなくていい相手の主張を認めてしまうことがあります。
このような状況を俗にゴネ得といいます。
ゴネ得を許してしまうと、本来もらえたはずの賠償金から減額されてしまう可能性があります。
特に加害者側が過失割合をめぐってごねている場合には注意が必要です。
最終的に受け取ることができる示談金は、過失割合によって変動し、被害者側に高い過失が認められてしまうと、示談金が大幅に減額されるリスクがあります。
そのため、過失割合に関するゴネ得を許してしまうと、十分な賠償を受けられない可能性が高まるのです。
また、ゴネ得を許すと被害者に不利な形で決着することになるので、不満が残ることとなってしまいます。
適正な示談金を獲得し、十分な補償を受けるためにも、示談交渉では加害者側に対して客観的かつ冷静な主張・立証を進めることが大切です。
過失割合に基づく示談金の計算方法については、以下の記事も参考になります。
また、過失割合の決め方やポイントについては、以下の記事もあわせてご覧ください。
４．弁護士に示談交渉を依頼するメリット
弁護士に示談交渉を依頼することでいくつかのメリットがあります。
主なメリットは以下のとおりです。
- 交渉の説得力が増す
- 交渉のストレスから解放される
- 示談金の増額が期待できる
順に解説します。
なお、交通事故の対応について弁護士に相談するタイミングやポイントなどについては、以下の記事で解説しています。
（１）交渉の説得力が増す
示談交渉が長期化している場合、そもそも加害者側がどのような点でごねているのかを検討する必要があります。
弁護士であれば、これを具体的に検討し、相手のごねが理由がないものであれば、具体低な証拠を添えて説得力のある交渉をすることができます。
特に交通事故の法的対応に習熟している弁護士であれば、加害者側に対してどのような主張や反論を行うべきかについて熟知しています。
そのため、客観的な証拠や資料に基づいて、被害者が不利にならないように示談交渉を進めていくことができるのです。
示談交渉は、専門知識や実務経験がなければ、的確な反論や立証ができず、交渉が長期化してしまうことがあります。
弁護士は法的交渉の専門家であるため、そのようなリスクを避けながら効果的に交渉を進めることができるのです。
（２）交渉のストレスから解放される
弁護士に交渉を任せることで、交渉のストレスから開放されます。
加害者側がごねて、示談交渉が難航するのはかなりストレスがかかることです。
特に怪我の治療と並行して加害者側との対応を行うことは、身体的な負担にもなります。
弁護士に交渉を依頼すると、加害者側との交渉を弁護士に一任することができます。
これによって、怪我の治療に専念することができ、また安心して日常生活を送ることも可能です。
（３）示談金の増額が期待できる
弁護士が交渉することによって示談金の増額が期待できます。
交通事故の損害によって慰謝料等を請求することになった場合、裁判所基準で算定した慰謝料を請求することが可能です。
慰謝料などの一部の損害については、以下の3つの算定式のいずれかを用いて算出することができます。
- 自賠責基準
- 任意保険基準
- 裁判所基準
このうち、自賠責基準は交通事故の被害者の損害について、最低限度の補償を行うことを目的としているため、金額は低くなりがちです。
また、加害者側の保険会社が用いる任意保険基準は、その詳細が非公開となっているものの、自賠責基準と同程度の水準にとどまることが多いです。
これに対して、裁判所基準は、過去の裁判例に基づく算定基準であり、最も高額な水準となります。
弁護士が交渉することによって最も適切とされる裁判所基準で交渉できるようになります。
裁判所基準で算定することで賠償金が大幅に増額できるため、弁護士に交渉を依頼するのがおすすめです。
まとめ
加害者側とうまく示談交渉が進まずにごねられていると感じることは多々あります。
ただし、相手がごねている場合、どの点でうまく進んでいないかをしっかりと検討して対応することが大切です。
まずは、事故の証拠を揃えて、適切な過失割合を主張し、被害者ご自身にとって不利にならない解決を目指すことが重要といえます。
もっとも、被害者ご自身で交渉を行うことには困難も伴います。
自力での解決が難しい場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。
弁護士に相談することで、早期解決を目指したり、示談交渉のストレスから開放されたりと、さまざまなメリットがあります。
弁護士法人みずきでは、交通事故に関する相談を無料で受け付けておりますので、相手方とうまく交渉が進まずに困っている方はお気軽にご相談ください。
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