バックしてきた車にぶつけられたときの過失割合と対処法

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。

「バックしてきた車にぶつけられたら、過失割合はどうなるの?」
「バックしてきた車にぶつけられた被害者でも過失はあるの?」

バックしてきた車にぶつけられた被害者の中には、過失割合がどうなるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、バックしてきた車にぶつけられたときの過失割合や被害者の過失が高くなるケース、示談交渉の注意点についてご紹介します。

1.バックしてきた車にぶつけられたときの主な過失割合

バックしてきた車にぶつけられたときの過失割合は、大きく分けると2パターンあります。

  1. 停車中にぶつけられた場合
  2. 進行中にぶつけられた場合

順にご説明します。

(1)停車中にぶつけられた場合

停止中に、前方車両がバックしてきたことにより衝突するというケースがあります。

これは、追突の逆なので「逆突」と言われたりします。

被害者が停車中に一方的にぶつけられた場合は、基本的に加害者の過失割合は100%になります。

つまり、被害者の過失割合は0%となり、全額賠償金を請求することが可能です。

停止中に前方からバックでぶつけられるケースはまれですが、縦列駐車スペース等では発生する可能性があります。

また、先行車両が道を間違えて切り返しをしようとした場合なども、逆突になる可能性があります。

なお、交通事故において停止中にぶつけられた場合は、被害者の過失は0になることが多い点も押さえておきましょう。

(2)進行中にぶつけられた場合

進行中に側方などからバックしてきた車がぶつかってくるケースも考えられます。

パターンとしては以下の2つです。

  1. 公道直進中の事故
  2. 駐車場走行中の事故

これらについては、加害車両がバックか前進かという点はあまり重要にはなりません。

公道直進中の事故は珍しいケースですが、可能性としてはゼロではなく、一般道を走行中に、脇道からバックで出てきた車両に側面を衝突されることもあります。

この場合の過失割合は、被害者対加害者は2対8となり、被害者にも多少の過失が認められる可能性があります。

また、駐車場の場合は、入出庫のために切替しをする車両は多く、通路走行中に側面にバックでぶつけられるという事例はままあります。

この場合は、基本となる過失割合は被害者対加害者は3対7となります。

駐車場は接触事故が多発しやすい場所なので、両者により細かい注意が求められ、被害者といえども過失も高くなる傾向にあります。

2.被害者の過失が加算されるケース

バックしてきた車にぶつけられた場合、基本的には被害者の過失割合は低いですが、加算修正されるケースがあります。

特に以下の3つのパターンは要注意です。

3つの加算修正されるケース

  1. クラクションを鳴らしていなかった
  2. 停止位置が不適切だった
  3. 完全停止できていなかった又は直前停止だった

順に説明するので、自身にこれらの過失がないか振り返ってみましょう。

(1)クラクションを鳴らしていなかった

追突と違って、逆突等の場合には被害者が加害者が向かってきていることに気づく可能性が高いです。

その場合、気づいていたのに、クラクションを鳴らさなかった場合は、警告義務を怠ったと主張されても仕方がありません。

事前にクラクションを鳴らしていれば、事故を防ぐことができた可能性があるため、被害者の落ち度が加算される可能性があります。

ただし、クラクションを鳴らしても事故を防ぐことが困難なくらい加害者がスピードを出していた場合などは影響がないので、事案によって検討が必要です。

ドライブレコーダー等の証拠が重要な証拠となりますので、これを基に主張を組み立てましょう。

(2)停止位置が不適切だった

被害者側の停止位置が不適切だった場合、被害者の過失が加算される可能性があります。

たとえば、停車禁止エリアに停止している場合は、被害者にも非があるため、過失が加算される可能性があります。

また、駐車場の枠からはみ出していた場合も、停止位置が不適切と判断されることがあります。

もっとも、その場所に駐停車していることが加害者側からきちんと確認が取れれば、一般に回避をすることは容易なので、単に位置が不適切だっただけで大きな過失を取られる可能性は低いです。

(3)完全停止できていなかった又は直前停止だった

過失割合の争いのなかで多いのがこのパターンです。

運転者としては「停まった」と思ったとしても、実際には微速で動いていたり、衝突の直前に停まっただけということがあります。

このような場合、実際に動いていた場合はもちろん、直前停止の場合でも純粋に「停止中」という評価を受けられません。

というのも、「衝突の危険が発生してから止まったのでは遅い」とされるからです。

停まっているところに一方的にぶつけられたという事故であれば被害者側は結果回避が困難です。

しかし、危ないと思ったから停まったけどぶつかったというのは、危ないと思う時点ですでに危険が発生してしまっているので、その前に結果回避をしておくべきだったと評価されてしまいます。

そのため、停止中の事故を主張するためには、きちんと予め停止していることが必要となります。

3.加害者がごねてきたときの対処法

交通事故においては、過失割合について加害者がごねてくる場合があります。

被害者が無過失でも、あたかも非があるかのように理不尽な文句を言ってくることがありますが、相手の要求を呑む必要はありません。

ドライブレコーダーや目撃者の証言など客観的な証拠を提供することで、加害者の言い分を跳ね除けることが可能です。

もし加害者が一歩も引かずに、ゴネ得(被害者が折れて加害者が得をすること)を狙ってきた場合は、交渉の専門家である弁護士に相談してみましょう。

4.当て逃げされたときの対処法

逆突の場合、加害者の車両は前進することができるので、他の事故よりも逃げやすくなります。

そのため、加害者に当て逃げされるケースも想定しておきましょう。

当て逃げされた場合は、すぐに警察に被害届を出すことが大切です。

ドライブレコーダーや近隣の防犯カメラの映像をもとに捜査してもらうことができます。

事故の発生から時間が経過すると、事故の状況を正確に把握することが困難になり、加害者の捜査が難航するため、速やかに警察に連絡しましょう。

まとめ

バックしてきた車にぶつけられた場合、停止していれば無過失になる可能性が高いですが、走行中であれば、被害者にも多少の過失が認められます。

また、状況によっては被害者にも過失割合が生じるため、自身に非がないか確認することが大切です。

事故の状況によって適用される過失割合は異なるので、今回ご紹介したケースを参考に確認しましょう。

なお、過失割合を決める交渉が難航している場合は、弁護士に相談するのがおすすめです。

弁護士法人みずきでは、交通事故の被害に関する相談は無料で受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。

 

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執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
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