【バイク事故で後遺障害が残ったら】後遺症の慰謝料や後遺障害等級認定の申請方法をご紹介

3.後遺障害等級14級9号とは

「バイク事故で負った怪我がなかなか治らない場合、後遺症として慰謝料をもらえるって本当?」
「バイク事故による後遺障害には、どのような程度のものがあるの?」

突然のバイク事故に遭い、その際に負った怪我がなかなか治らないためこのような疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。

バイクは自動車と比べて、事故が発生した場合に重傷を負ってしまう可能性が高いと言えます。
また、重大な怪我の中には症状改善の見込みがなく後遺障害として医師の診断を仰ぐ必要のある怪我もあります。

本記事では、バイク事故にあった場合にどのような後遺障害が残るのか、後遺障害が残った際の慰謝料について、後遺障害等級認定の申請方法について順にご説明します。

1.バイク事故における後遺障害

1.交通事故における後遺障害とは

バイクによる事故は、自動車事故と比較して身体が露出しているため後遺症が残る可能性が高いと言えます。

バイク事故における後遺障害の種類や概要について、順にご紹介します。

(1)むちうち

バイクによる交通事故に遭い怪我を負った場合、後遺症としてむちうちが残る可能性があります。

むちうちとは、事故の衝撃によって痛みやしびれなどの症状が残ってしまう傷害を指し、医学上では外傷性頸部症候群や頚椎捻挫と呼ばれます。
むちうちは、事故発生時に自覚症状があるケースは少なく、2~3日経った頃に痛みとして現れることが多いです。

後遺障害等級においてむちうちは、後遺障害の12級や14級として認定されるケースが多いです。

等級 等級認定の要件
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号 局部に神経症状を残すもの

局部に神経症状が残っていて後遺障害等級14級9号に該当するかどうかは、神経学的検査によって判断されます。
また、後遺障害12級は後遺障害14級よりも程度が重いため慰謝料もより高額になります。

むちうちの場合、痛みなどの症状の原因をCTやMRIなど画像診断によって医学的に証明されたり、各種神経学的なテストが行われたりすることで、後遺障害等級が認められやすくなります。

(2)高次脳機能障害

バイク事故で怪我を負った場合、頭部外傷を負うことで、脳機能へ影響を及ぼして高次脳機能障害として残る可能性があります。

高次脳機能障害とは、記憶力や注意力などの認知機能が低下したり攻撃的になるなど社会行動障害につながったりする症状です。

#1: 要介護の場合

バイク事故によって高次脳機能障害が残ると、要介護の場合として後遺障害1~2級が認定されることがあります。

等級 等級認定の要件
1級1号 常に介護を要するもの
2級1号 随時介護を要するもの

後遺障害1級と後遺障害2級は、神経系統の機能または精神に著しい障害を残した場合に該当し、それぞれ常時もしくは随時介護が必要なのかによって等級が異なります。

#2: 要介護でない場合

バイク事故によって高次脳機能障害が残り介護が必要でない場合は、主に以下の後遺障害等級が認定されるケースが多いです。

高次脳機能障害の認定においては、初診時の意識障害の程度、症状が残存してしまった時の意思疎通能力、問題解決能力、作業負荷に対する持続力・持久力、社会行動能力の4能力が重要となります。

等級 等級認定の要件
3級3号 4能力の1つ以上の能力が完全に失われたか2つ以上の能力が大部分失われたもの
5級2号 4能力の1つ以上の能力の大部分が失われたか2つ以上の能力が半分程度失われたもの
7級4号 4能力の1つ以上の能力が半分程度失われたか2つ以上の能力が相当程度失われたもの
9級10号 4能力の1つ以上の能力が相当程度失われたもの
12級13号 4能力が労務に影響するほど失われなかったが、高次脳機能障害の存在が医学的に証明されたもの
14級9号 4能力が労務に影響するほど失われず他覚的な後遺症の存在もないが、高次脳機能障害として説明可能なもの

高次脳機能障害は、バイク事故の被害者の各々の症状程度によって後遺障害等級認定の可能性があります。
また、高次脳機能障害の場合、脳損傷などが残ってしまったことを、MRIによる画像診断によって医学的に証明されたり、近親者の方の日常生活状況報告によって、後遺障害等級が認定されやすくなります。

(3)外貌醜状障害

バイクによる事故の中には、顔面部に傷跡が残るなどの後遺障害が生じる可能性もあります。
このような外貌醜状障害の場合には、重い程度の順に後遺障害7級・9級・12級が認定されるケースがあります。

外貌醜状障害では、頭部や顔面部においてどのくらいの大きさや程度の傷害が残ったかどうかか重要となります。

等級 等級認定の要件
7級12号 頭部に手のひら大以上の瘢痕が残るもしくは頭蓋骨に手のひら大以上の欠損があるもの

顔面部に鶏卵大以上の瘢痕が残るもしくは10円硬貨大以上の陥没が残ったもの

頸部に手のひら大の瘢痕が残ったもの

9級16号 顔面部に長さ5cm以上の線状痕が残ったもの
12級14号 頭部に鶏卵大以上の瘢痕が残るもしくは頭蓋骨に鶏卵大以上の欠損が残ったもの

顔面部に10円硬貨以上の瘢痕が残るもしくは長さ3cm以上の線状痕が残ったもの

頸部に鶏卵大以上の瘢痕が残ったもの

 

外貌醜状障害の場合、顔面や首など日常的に人目に露出している部分など、外観を重要視します。

(4)上肢・下肢の機能障害

バイクによる事故においては、上肢・下肢などの手足に傷害を負ったことで神経等に影響が残り、後遺傷害となってしまう場合があります。

上肢・下肢別の後遺障害の種類や等級の認定要件について順にご紹介します。

#1: 上肢の機能障害の場合

上肢の機能障害における等級認定では、肩関節、肘関節、手関節の3大関節の可動域等が見られます。

等級 等級認定の要件
1級4号 両腕の3大関節の全てが強直*かつ手指全部の用を廃したもの
5級6号 片腕の3大関節の全てが強直かつ手指全部の用を廃したもの
6級6号 3大関節の2つの関節が強直、完全弛緩性麻痺**、人工関節・人工骨頭を挿入置換して可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されているもの
8級6号 3大関節の1つの関節が6級6号と同じ要件であるもの
10級10号 3大関節の1つの関節が、関節の可動域角度の2分の1以下に制限されるもしくは人工関節・人工骨頭を挿入置換したもの
12級6号 3大関節の1つの関節が、関節の可動域が健側の可動域角度の4分の3以下に制限されているもの

*強直:固まって動かなくなる
**完全弛緩性麻痺:筋肉を支配する全ての末梢神経が機能しなくなり、筋肉が弛緩して受動運動のままになる状態

#2: 下肢の機能障害の場合

下肢の機能障害における等級認定では、股関節、膝関節、足関節の3大関節の可動域等が見られます。

等級 等級認定の要件
1級6号 両足の3大関節の全てが強直したもの
5級7号 片足の3大関節の全てが強直したもの
6級7号 3大関節の2つの関節が強直、完全弛緩性麻痺**、人工関節・人工骨頭を挿入置換して可動域が健側の可動域角度の2分の1以下に制限されているもの
8級7号 3大関節の1つの関節が6級7号と同じ要件であるもの
10級10号 3大関節の1つの関節が、関節の可動域角度の2分の1以下に制限されるもしくは人工関節・人工骨頭を挿入置換したもの
12級7号 3大関節の1つの関節が、関節の可動域が健側の可動域角度の4分の3以下に制限されているもの

バイクによる交通事故によって関節などを損傷すると、肩や肘などの上肢や膝や足などの下肢が動かなくなったり動きを制限されたりします。
そのような場合、以上の後遺障害等級が認定されるのです。

2.バイク事故の後遺症慰謝料

2.後遺障害等級の認定を受けるには?

バイクによる交通事故に遭い、後遺障害等級を認定してもらうと後遺障害慰謝料を受け取ることができます。

後遺障害慰謝料とは、交通事故が原因で負った怪我が後遺障害として認定された場合に、精神的苦痛に対する補償として受け取ることのできる慰謝料です。
後遺障害等級は、1級〜14級に分かれておりそれぞれの等級によって慰謝料の金額も異なります。

また、慰謝料の算出方法には自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準の3つの基準があります。
後遺障害慰謝料に関して任意保険基準自賠責保険基準と同等であることがほとんどですので、本記事では自賠責保険基準と弁護士基準の算定表をご紹介します。

以下が、等級別の後遺障害慰謝料の算定表です。

等級 自賠責保険基準 弁護士基準
要介護1級 1650万円(1600万円) 2800万円
要介護2級 1203万円(1163万円) 2370万円
1級 1150万円(1100万円) 2800万円
2級 998万円(958万円) 2370万円
3級 861万円(829万円) 1990万円
4級 737万円(712万円) 1670万円
5級 618万円(599万円) 1400万円
6級 512万円(498万円) 1180万円
7級 419万円(409万円) 1000万円
8級 331万円(324万円) 830万円
9級 249万円(245万円) 690万円
10級 190万円(187万円) 550万円
11級 136万円(135万円) 420万円
12級 94万円(93万円) 290万円
13級 57万円(57万円) 180万円
14級 32万円(32万円) 110万円

※()内は、2020年3月31日以前に発生した交通事故に適用

3.後遺障害等級認定の申請方法

むちうちの後遺症に数年後も悩まされているときの対処法

バイク事故による怪我が後遺障害として残った場合、後遺障害等級を認定してもらうことで後遺障害慰謝料を受け取ることができます。

後遺障害等級認定には、事前認定と被害者請求の2種類があります。
事前認定は、加害者側の保険会社が申請を進めるため被害者は後遺障害診断書を準備するだけで済みますが、提出書類の事前確認はあまり行われず、後遺障害等級が認定された場合の自賠責保険基準による後遺障害慰謝料等の支払いは加害者側の任意保険会社を経由します。
被害者請求は、被害者が申請を行う手続で、被害者自身が全ての提出書類に関与できる点が特徴的です。
後遺障害等級認定の審査段階では、提出された書類に基づいて審査が行われるため、全ての提出書類を事前に確認できる被害者請求を利用する方が多いです。
また、被害者請求では、後遺障害等級の認定とほとんど同時に、加害者側の任意保険会社を経由せずに、自賠責保険基準による後遺障害慰謝料等の支払いがされます。

後遺障害等級認定の申請方法を順にご紹介します。

(1)症状固定の診断
バイク事故による怪我の治療をしていると、それ以上治療を尽くしても症状の改善が見込めない症状固定の状態に到達します。

ただし、症状固定のタイミングは怪我の程度や症状によって異なります。

そのため、ご自身の主治医と相談しながら症状固定のタイミングを決めて医師に診断してもらいましょう。

(2)後遺障害診断書の作成
医師から症状固定の診断をされた後は、後遺障害診断書の作成を医師に依頼しましょう。

後遺障害診断書は、後遺障害等級認定において重要な役割を担いますので、ご自身でも必ず目を通しておくことを推奨します。

後遺障害診断書を作成するのは医師ですが、後遺障害等級認定の申請に精通していない場合もありますので、その際は専門家である弁護士へご相談ください。

(3)必要書類の提出
被害者請求の場合、以下の書類が必要となります。

【必要書類】
・後遺障害診断書
・支払請求書兼支払指図書
・被害者本人の印鑑証明書
・交通事故証明書
・事故発生状況報告書
・MRI画像等

また、怪我の度合いや後遺障害等級別の認定要件などによって必要書類が異なる場合もあります。
弁護士は、交通事故の対応や後遺障害等級認定の申請に実績を持つ専門家ですので、提出が必要な書類に不備がないか確認、整理を行い、不備がある場合に修正点などのアドバイスをすることができます。

後遺障害等級認定の申請において、提出書類を準備する段階では一度弁護士にご相談することを推奨します。

(4)審査・結果
自賠責保険会社から提出書類が損害保険料率算出機構へ送られ、審査が行われたのち結果が通知されます。

被害者請求の場合、この結果通知とほぼ同時に、自賠責保険基準による後遺障害慰謝料等が振り込まれます。

 

まとめ

バイク事故では、自動車事故と比較して身体が露出していることから重傷の怪我を負い、後遺障害として残る可能性があります。

バイク事故における後遺障害には様々な等級があり、それぞれ症状や後遺障害認定要件が異なります。

バイク事故の後遺症や後遺障害等級の認定方法、慰謝料請求について疑問がある場合は、まず専門家である弁護士へご相談ください。

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