腰椎圧迫骨折の後遺症で認定される後遺障害等級は?11級の認定基準

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。

「腰椎圧迫骨折で後遺症になったら後遺障害等級に認定されるのか」
「腰椎圧迫骨折の後遺症で後遺障害等級11級に認定されるための基準は何なのか」

事故によって腰椎を圧迫骨折した方の中には、後遺障害に該当するか気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、腰椎の圧迫骨折による後遺症について、後遺障害等級11級7号の認定基準や申請方法などについて詳しくご紹介します。

1.腰椎の圧迫骨折による後遺症で認定される可能性のある後遺障害等級

(1)腰椎の圧迫骨折とは?

腰椎とは、背骨(脊椎)を構成する部分の一部であり、首のあたりの頚椎、胴体のあたりの胸椎に続いて腰のあたりの部分を指します。

交通事故などによる強い衝撃が腰部に加わることで、腰椎を構成する椎体が上下から圧迫されるように骨折することを腰椎圧迫骨折といいます。

簡単に言うと、もともとの骨よりも潰れた形になるということです。

このような圧迫骨折が生じると、基本的には元には戻りません。

そのため、骨が変形したままになってしまいます。

また、腰椎に圧迫骨折が生じると、腰部に慢性的な痛みが生じ、立ち上がるなどの動作を行う際に強い痛みが生じる場合も多いです。

そのほか、可動域に制限が出るなど、日常生活を送るうえで影響が出てしまうことが珍しくありません。

(2)腰椎の圧迫骨折によって認定される可能性がある後遺障害等級

腰椎の圧迫骨折によって後遺症が発生すると、後遺障害等級に認定される可能性があります。

後遺障害等級 認定基準
6級5号 ・脊柱に著しい変形を残すもの

・脊柱に著しい運動障害を残すもの

6級相当 頸部及び腰部の両方の保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの
8級2号 脊柱に運動障害を残すもの
8級相当 ・脊柱に中程度の変形を残すもの

・頸部又は腰部のいずれかの保持に困難があり、常に硬性補装具を必要とするもの

11級7号 脊柱に変形を残すもの
12級13号 局部に頑固な神経症状を残すもの
14級9号 局部に神経症状を残すもの

腰椎は背骨を構成する重要な骨であるため、この部分に圧迫骨折が生じると、背骨の変形や関節の可動域の制限による運動障害などが残る可能性があります。

そのため、腰椎圧迫骨折の場合は、基本的に変形障害や運動障害に関する6級5号、8級2号、11級7号のいずれかに認定されるケースが多く見られます。

また、痛みや痺れなどの神経症状が出ている場合は、12級13号や14級9号に認定される可能性があります。

2.後遺障害等級11級7号の認定基準

圧迫骨折で最も認定される可能性が高いものが変形障害である11級7号です。

後遺障害等級11級7号の具体的な認定基準は、以下のとおりです。

  • X線写真等で圧迫骨折の有無を確認できる
  • 脊椎固定術が行われた(移植した骨がいずれかの脊椎に吸収された場合を除く)
  • 3個以上の脊椎で椎弓切除術等の椎弓形成術を受けた

固定術等の手術が必要となることは多くはありませんが、レントゲンやCT画像によって変形が分かれば11級7号の認定を受けられます。

もっとも、変形の程度によっては該当しないこともあり得ますので、具体的にどのように変形してしまっているかを判断できる画像が重要です。

ちなみに、後遺障害等級11級7号に認定されると、後遺障害慰謝料として、自賠責基準では136万円(※2020年3月31日以前に発生した事故の場合は135万円)、裁判所(弁護士)基準では420万円請求できる可能性があります。

後遺障害等級の認定申請や保険会社との交渉は複雑な法的知識や豊富な実務経験が必要となるため、弁護士に相談・依頼することがおすすめです。

3.後遺障害等級の認定申請方法

後遺障害等級の認定を受けるためには、相手方の自賠責保険会社に申請をする必要があります。

加害者が任意保険に加入している場合は、相手方任意保険会社に手続を依頼する事前認定という方法もありますが、適切な認定を受けられない可能性があるため、被害者自身が手続を行う被害者請求がおすすめです。

被害者請求は、以下のような流れで行います。

  1. 症状固定の診断を受けて後遺障害診断書の作成を受ける
  2. 必要書類を揃える
  3. 相手方自賠責保険会社に提出する

今回は被害者請求の流れについてご紹介します。

なお、被害者請求の具体的な流れについては以下の記事で詳しく解説しているので、そちらをご参照ください。

後遺障害等級認定の被害者請求とは?メリット・デメリットと主な流れを解説

 

(1)症状固定の診断を受けて後遺障害診断書を受け取る

まず、担当医から症状固定の診断を受けて、後遺障害診断書を作成してもらいましょう。

症状固定とは、治療を継続しても改善が見込めない状態のことで、後遺症が残ったことを意味します。

次に、担当医に後遺障害の症状を証明するための書類である後遺障害診断書を作成してもらいましょう。

後遺障害診断書の記載項目については、以下のとおりです。

  • 被害者の基本情報
  • 受傷日時
  • 症状固定日
  • 入通院期間
  • 傷病名
  • 既往症
  • 自覚症状
  • 他覚所見および検査結果
  • 今後の見通し

適切な後遺障害等級の認定を受けるためには、とくに自覚症状、他覚所見および検査結果の記載内容が重要です。

他覚所見では、それぞれの後遺障害等級の認定基準に合わせた画像所見を収集することが必要です。

たとえば、変形障害や運動障害に関する6級、8級、11級の認定を目指す場合、レントゲンだけでは判別が難しければ、CTやMRI検査など複数の画像検査によって変形状態を明らかにすることも考えられます。

また、圧迫骨折による症状が日常生活に具体的にどのような影響を与えているかについても、可能な限り詳細に記載することが大切です。

後遺障害診断書を作成してもらう前に、担当医に気になる症状などはすべて伝え、場合によっては記載内容が自分の症状と合っているかを確認しましょう。

(2)必要書類を揃える

後遺障害診断書を受け取ったら、申請に必要な書類を揃えましょう。

主な必要書類は以下のとおりです。

  • 後遺障害診断書
  • 自賠責保険金請求書
  • 交通事故証明書
  • 事故発生状況報告書
  • 診断書
  • 診療報酬明細書
  • 印鑑証明書
  • レントゲン・CT・MRI画像

自賠責保険金請求書や事故発生状況報告書は保険会社から、交通事故証明書は各都道府県の交通安全運転センターで発行してもらうことができます。

取得に時間がかかるので、後遺障害診断書の作成を依頼している段階で、少しずつ集めておきましょう。

(3)相手方自賠責保険会社に提出する

必要な書類が揃ったら、相手方の自賠責保険会社に提出します。

審査機関が後遺障害等級の審査を行うので、結果が出るまで待ちましょう。

手続の状況によって遅れる場合がありますが、後遺障害等級の認定までには1か月半~2か月程度かかります。

4.認定結果に納得がいかないときの対処法

関東圏で債務整理をするなら弁護士法人みずきへ

認定結果に納得がいかないときは、異議申立を行います。

異議申立を行うことで、再度審査してもらうことが可能です。

しかし、異議申立をしても認定結果が覆らない場合があるので、そのときは紛争処理制度を利用したり、裁判所に訴訟を提起したりすることもあります。

専門的な知識が必要になるので、まずは弁護士に相談して、適切な対応を取りましょう。

なお、以下の記事で、後遺障害等級が認定されないときの対処法について詳しく解説しているので、合わせてご確認ください。

むちうちで後遺障害等級の認定がされない原因と対処法は?

まとめ

腰椎の圧迫骨折によって後遺症が残った場合は、後遺障害等級の認定を受けられる可能性があります。

圧迫骨折は基本的に元通りに復元しないため、変形障害などが残る可能性が高いです。

担当医から症状固定の診断を受けたら、被害者請求で後遺障害等級認定の申請をすることをおすすめします。

弁護士法人みずきでは、交通事故に関する相談を無料で受け付けておりますので、腰椎の圧迫骨折による後遺症でお困りの方や後遺障害等級の認定申請の手続をご検討の方はお気軽にご相談ください。

交通事故でこんなお悩みはありませんか?

交通事故に遭ってしまったけど、
保険会社・相手方とどんな風に対応
すればいいのかわからない・・・

後遺症があるためきちんと賠償を
受けたいけど、後遺障害認定申請や
示談交渉などさっぱりわからない・・・

  • ✓ 事故発生直後からのご相談・ご依頼に対応しています。どの段階の方でも安心してご相談いただけます。
  • ✓ 治療中のアドバイスから後遺障害認定申請、その後の示談交渉や訴訟対応までサポートいたします。

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。