むちうちになったらMRI検査を受けるべきなのか?理由と受ける必要がある人の特徴

執筆者 野沢 大樹 弁護士

所属 栃木県弁護士会

私は、法律とは、人と人との間の紛争、個人に生じた問題を解決するために作られたツールの一つだと考えます。法律を使って紛争や問題を解決するお手伝いをさせていただければと思いますので、ぜひご相談ください。

「むちうちになったらMRI検査は受けなければならないのか」
「むちうちとMRI検査はどのような関係があるのか」

むちうちになった方の中には、MRI検査を受ける必要があるのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

本記事では、むちうちになったらMRI検査を受ける必要があるかどうか、また受ける必要がある人はどのような人なのかについてご紹介します。

1.むちうちになったら必ずMRI検査を受けなければならないわけではない

結論から述べると、むちうちになったからといって、必ずしもMRI検査を受けなければならないというわけではありません。

MRI検査は、強力な磁気と電波を利用して体内の状況を画像化する検査で、レントゲンやCTでは撮影困難な筋肉、神経、脳などの軟部組織の異常を調べる際に用いられるものです。

むちうちになった方が後遺障害の認定を受けようとする場合、MRI検査は重要なものとなります。

一方で、軽度のむちうちであれば、MRI検査が必要ないことも考えられます。

なお、MRI検査のための機器は高価かつ巨大なものであるためすべての医療機関にあるわけではありません。

そのため、通院している病院に紹介状を書いてもらい、機器のある別の病院でMRI検査を行うということも珍しくありません。

2.MRI検査を受ける必要がある人の特徴

むちうちになったからといってMRI検査を必ずしも受ける必要はありませんが、特定の場合にはMRI検査を受けることをおすすめします。

その特定の場合とは、痛みが常に出ており、それに加えて、手指などにしびれの症状が出ている場合です。

しびれのような感覚異常が出ており、それがずっと消えずに残っているという場合、頚椎に神経根の圧迫が生じている可能性があります。

頚椎の内部には脊髄が通っており、この脊髄からは体の末端に向けて神経が枝分かれしています。

この神経根が圧迫されると、その神経の先の部分にしびれなどの症状が生じることになります。

人によっては、すでに頚部に経年性のヘルニアや脊柱管狭窄があるものの症状が出ていない、という方も少なくありません。

そこに、交通事故による衝撃を受けると、神経根の圧迫が生じ、症状が出るようになるということがあります。

このような場合、神経根の圧迫が生じていることを明らかにするために、軟部組織の状況を明らかにできるMRI検査を受けることが必要になります。

半年程度治療を続けてもむちうちの症状が残っているという場合、自賠法上の後遺障害等級の認定を受けられる可能性があります。

むちうちの後遺障害では、14級9号と12級13号のいずれかに認定される可能性がありますが、MRI検査による画像上、神経の圧迫が明らかな場合は、12級13号の認定となる可能性が出てきます。

仮に神経根の圧迫が画像上明らかでなかったとしても、先ほど触れたヘルニアや脊柱管狭窄が見つかれば、12級13号ではないにしても14級9号の認定を受けられる可能性もあります。

以下の記事で、各後遺障害等級の認定基準や適切な認定を受けるためのポイントについて解説していますので、あわせてご確認ください。

むちうちの後遺症では後遺障害の等級認定を受けるのは難しい?認定のポイント

3.後遺障害等級認定の申請方法

前の項で説明したとおり、半年程度通院してもむちうちの症状が残るようであれば、後遺障害等級認定の可能性がありますので、その手続の申請をするべきです。

後遺障害等級認定手続の主な流れは以下のとおりです。

  1. 症状固定の診断を受ける
  2. 後遺障害診断書を作成してもらう
  3. 必要書類を提出する

順にご紹介します。

なお、後遺障害等級認定の申請方法について以下の記事で具体的に解説しているので、あわせてご確認ください。

後遺障害等級認定の被害者請求とは?メリット・デメリットと主な流れを解説

(1)症状固定の診断を受ける

症状固定とは、症状が一進一退となり、それ以上治療を継続しても改善が見込めない状態のことです。

繰り返しになりますが、むちうちの場合は半年程度治療を続けても症状が残っているときは、症状固定となったといえることになります。

通院先の担当医に改善の見込みがあるか相談してみましょう。

この先も変わらないと言われたならば、症状固定と判断されたということになります。

(2)後遺障害診断書を作成してもらう

症状固定の診断を受けたら、担当医に後遺障害診断書を作成してもらいましょう。

後遺障害診断書は、自覚症状や画像上の所見有無、神経学的検査(ジャクソンテスト、スパーリングテスト、腱反射テストなど)の結果等が記載されるものであり、後遺障害等級認定手続において特に重要な書類です。

記載内容と実際の症状に差がある場合は、その旨を担当医に伝えて、修正などの対応を依頼しましょう。

後遺障害診断書の書式は、加害者の任意保険会社から受け取ったり、自身で加害者の自賠責保険会社から取り寄せたりして入手することができます。

(3)必要書類を提出する

続いて、後遺障害診断書を含む必要書類を加害者側の自賠責保険会社に提出すれば、書類が第三者機関である調査事務所に送られ、審査が開始されます。

提出の方法には、後遺障害診断書以外の書類は相手方任意保険会社が収集し、提出も行うという方法(事前認定)と、被害者自身ですべての書類を収集して提出も行う方法(被害者請求)があります。

事前認定は手続の負担が軽いというメリットはありますが、加害者側が収集した書類の内容を確認することができません。

そのため、不利な資料や記載があってもその排除、修正ができず、必ずしも被害者に有利な結果とならない可能性があります。

一方で、被害者請求の場合、資料収集の負担がかかるものの上記のようなデメリットを排除して、可能な限り認定の確率を上げることができます。

負担の点についても、弁護士に依頼することにより、軽減することが可能です。

経験のある弁護士に依頼すれば、書類の不備がないように事前にチェックすることも可能ですし、手続の後の示談交渉も被害者に有利になるように動いてくれます。

損害賠償金の増額も期待できるので、後遺障害等級の認定申請を検討している場合には、ぜひ弁護士への相談をご検討ください。

まとめ

むちうちになったからといってMRI検査を受ける必要はありませんが、一向に症状が改善せず、後遺障害等級認定の申請を検討している方は、受けておくことをおすすめします。

半年程度治療を続けても何らかの症状が残った場合は、後遺障害等級認定の申請準備に取り掛かりましょう。

弁護士法人みずきでは、交通事故に関する相談を無料で受け付けておりますので、むちうちや後遺障害でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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執筆者 野沢 大樹 弁護士

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