任意整理と個人再生のどちらを選ぶべきなのか?おすすめのケースを紹介

執筆者 大塚 慎也 弁護士

所属 埼玉弁護士会

弁護士相談は敷居が高い、そういう風に思われている方も多いかと思います。
しかし、相談を躊躇されて皆様の不安を解消できないことは私にとっては残念でなりません。
私は、柔和に皆様との会話を重ね、解決への道筋を示させていただきます。
是非とも皆様の不安を解消するお手伝いをさせてください。

「任意整理と個人再生はどちらを選べばいいのか」
「任意整理と個人再生はどんなときに行うべきなのか」

借金に関する悩みを抱えている方の中には、任意整理と個人再生のどちらを選べばいいか迷っている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、任意整理と個人再生がおすすめのケースについてご紹介します。

1.任意整理がおすすめのケース

任意整理がおすすめのケース

任意整理がおすすめなケースはいくつかあります。

主なケースは以下の4つです。

  1. 裁判所を介して解決したくない
  2. 簡単な手続で済ませたい
  3. 利息が原因でなかなか借金が減らない
  4. 生活必需品にローンが残っている

順に紹介するので、これらのケースに該当するかチェックしてみましょう。

(1)裁判所を介して解決したくない

借金トラブルを解消するために、裁判所を介したくない方は、任意整理を検討しましょう。

任意整理は、債権者と直接話し合いをして解決を目指すため、裁判所は関与しません。

裁判所が関与しなければ、同居している家族等に債務整理している事実を知られるリスクは低くなります。

任意整理の場合は、債権者に資料の提出を求められることが少ないため、家族に内密で手続を済ませやすくなるでしょう。

(2)簡単な手続で済ませたい

簡単な手続で債務整理をしたい方にも任意整理がおすすめです。

先ほど述べたように債権者と直接話し合いをして和解を目指すため、複雑な手続は必要ありません。

弁護士に依頼する場合でも、事務所を訪れる回数も基本的には1回なので、手間をかけることなく債務整理をすることが可能です。

個人再生を行う場合は、裁判所が関与するため、手続が複雑になり基準も厳しくなります。

任意整理であれば、忙しくても難なく手続を進められるので、手軽に返済の負担を軽減したい方は任意整理を利用しましょう。

(3)利息が原因でなかなか借金が減らない

利息が原因で借金が減らない方にも任意整理が効果的です。

任意整理は将来利息の支払いを免除してもらい、元金を3~5年かけて返済する手続なので、任意整理をすれば、確実に借金を減らすことができます。

弁護士が無理なく返済できるスケジュールを組むため、生活に支障が出ないように完済を目指すことが可能です。

利息の支払いで一杯の方は、任意整理で元金の返済に集中できるようにしましょう。

(4)生活必需品にローンが残っている

任意整理は、対象となる債権者を選ぶことができるため、生活必需品にローンが残っている方にもおすすめです。

個人再生の場合は、車等の生活必需品にローンが残っていると引き揚げられてしまう可能性があるため、その場合には、任意整理を利用して、交渉する債権者から外すことになります。

2.個人再生がおすすめのケース

個人再生がおすすめのケース

個人再生がおすすめのケースについてご紹介します。

主なケースは以下のとおりです。

  1. 任意整理では完済できない
  2. 借金の金額が大きい
  3. 給与などが差し押さえられている

順に説明するので、これらのケースに該当する方は個人再生を検討してみましょう。

(1)任意整理では完済できない

任意整理を行っても完済できない場合は、個人再生を選ぶことになるでしょう。

個人再生の場合は、返済が困難であることを裁判所に認めてもらうことで、大幅な減額をしてもらえます。

任意整理は利息分の免除のみですが、個人再生は元金を含めて減額してもらえるため、完済を目指しやすくなるでしょう。

(2)借金の金額が大きい

借金の金額が大きい場合、返済の負担も大きくなるため、個人再生を選ぶことも有力です。

任意整理で完済を目指せる場合でも、返済能力がギリギリの場合は、毎月の負担が大きい状態で5年かけて返済しなければなりません。

個人再生であれば、借金の金額が大きくなるほど大幅に減額してもらえるため、短期間で解決に至ることができます。

返済期間が長引くほど、返済金額や負担が大きくなるので、任意整理をするかどうか迷うくらいの借金の金額であれば、個人再生を選択肢の1つに入れてみましょう。

(3)給与などが差押さえられている

給与などが差し押さえられている場合、今にも差し押さえられそうな方は、個人再生がおすすめです。

個人再生をすることで、差押えの手続を止めることができます。

そのため、すでに給与等が差し押さえられている場合でも、手続後にまとめて返却してもらうことが可能です。

任意整理では、差押えを防ぐ効果がなく、すでに差し押さえられている財産は手元に返ってこない可能性があります。

したがって、差押えの状況によっては個人再生を選ぶことになるでしょう。

3.個人再生でも解決が困難な場合は自己破産

個人再生でも解決が困難な場合は自己破産

個人再生でも解決が難しい場合は、自己破産を選択することになります。

自己破産とは、完済が困難であることを裁判所に認めてもらい、全ての債務を免除してもらう救済措置です。

主なメリットとデメリットは以下のとおりです。

メリット デメリット
・借金が全額免除される
・金融機関から催告されなくなる
・生活に必要な財産を残せる
・信用情報機関に事故情報が記録される
・家や車を手放さなければならない
・官報に氏名や住所が公告される

借金が全額免除され、自己破産後は金融機関から催告されなくなる点が魅力で、生活に必要な財産は手元に残すことができます。

ただし、信用情報機関に事故情報が記録され、クレジットカードやローンの利用ができなくなるだけでなく、資産価値の高い家や車を手放さなければなりません。

また、官報に個人情報が掲載されるため、知人等に自己破産をした事実を知られるリスクが発生します。

借金が全額免除になりますので、どうしても個人再生を利用しなければならない理由がない方は、自己破産も検討してみましょう。

まとめ

借金の金額や返済能力によって、任意整理と個人再生のどちらを選択することになるか変わります。

基本的には、借金の金額が低い場合や返済能力が高い場合は任意整理、元金の完済が難しい場合は個人再生を選ぶことになるでしょう。

また、個人再生でも解決が困難な場合は、自己破産も選択肢の一つです。

弁護士法人みずきでは、債務整理に関する相談を無料で受け付けておりますので、借金の返済で困っている方はお気軽にご相談ください。

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執筆者 大塚 慎也 弁護士

所属 埼玉弁護士会

弁護士相談は敷居が高い、そういう風に思われている方も多いかと思います。
しかし、相談を躊躇されて皆様の不安を解消できないことは私にとっては残念でなりません。
私は、柔和に皆様との会話を重ね、解決への道筋を示させていただきます。
是非とも皆様の不安を解消するお手伝いをさせてください。