携帯代が払えないとどうなる?対処法をご説明

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。

「毎月の携帯代を払えない」

「携帯代をずっと払い忘れてしまい、何が起きるか不安」

毎月の携帯代の支払について、このようなお悩みはありませんか。

今回は、携帯代を払えない時に起きることや発生するリスク、対処方法についてご説明します。

1.携帯代が払えないとどうなるのか

携帯代が払えないと、強制解約される恐れがあります。

その後も支払わなければ、最終的には給与などの差押えが考えられます。

携帯電話会社によって異なるケースもありますが、料金を滞納してから強制解約されるまでの流れはおよそ以下のとおりです。

  1. 料金を支払うよう督促される
  2. 利用停止の案内が届く
  3. 携帯の利用が停止になる
  4. 強制解約される

順にご説明します。

(1)料金を支払うよう督促される

携帯代を支払えない時、まずは滞納している料金を支払うように督促されます。

一般的に、督促は支払期日から7日~10日後に郵便などの方法で行われます。

(2)利用停止の案内が届く

督促されても応じなかった場合、携帯電話の利用を停止する案内が届きます。

案内には、利用を停止する日にちが記載されておりますので、十分な確認が必要です。

利用停止の案内は、支払期日から10~15日後に届くことが一般的です。

(3)携帯の利用が停止になる

利用停止の案内に記載された期日を過ぎても携帯代を支払わなければ、予告どおり携帯の利用が停止されます。

利用が停止されると、電話の発着信やWi-Fiを使わない通信ができなくなります。

支払期日からおよそ15日から30日後に利用停止になることが一般的です。

(4)強制解約される

利用停止後も携帯代を払えなかった場合は強制解約されてしまいます。

強制解約されるまでの期間は、支払期日から2~4か月が一般的です。

2.携帯代が払えない時に起こるリスク

月々の携帯代は金額が低いから滞納しても大きな影響はないだろうと考える方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、携帯代を滞納し続けるとさまざまなリスクが発生します。

ここでは、3つのリスクについてご説明します。

(1)遅延損害金が発生する

遅延損害金とは、「支払を遅延した時の損害金」です。

携帯代を支払わないまま期間が経過すると、基本料金や通話料、端末代などの料金に対して利息がかかります。

遅延損害金は入金しない限り発生し続けるため、携帯代を払い忘れた時は早めに支払うようにしましょう。

(2)事故情報が登録される

携帯の端末代を分割払いで購入した場合、毎月の端末代を滞納し続けると信用情報機関に事故情報が登録されてしまいます。

信用情報とは、個人のクレジットやローンに関する情報のことで、これらを管理している機関が信用情報機関です。

端末代を払えず滞納し続けると、信用情報機関に延滞の情報が登録されます。

延滞は金融事故とも呼ばれており、登録されることで日常生活において以下のような影響が出る恐れがあります。

  • クレジットカードの利用を停止される
  • 新規でローンの申込ができなくなる
  • 賃貸契約の際に保証会社に申し込めなくなる

なぜ端末代を滞納することでこのような支障が出るのかと言いますと、ローン契約の仕組みにあります。

金融機関や家賃保証会社などは、新規でローンや賃貸契約の申込があると、信用情報機関に事故情報がないか問い合わせます。

もし事故情報があるとわかれば、申込者には支払能力がないと判断され、契約の審査に落ちてしまうのです。

また、すでに利用しているクレジットカードも利用を停止される可能性があります。

カード会社は定期的に与信審査を行いますので、審査の際に事故情報があれば、カードの利用を止められてしまうのです。

(3)訴訟や支払督促を提起される

携帯代を未払いのまま放置すれば、携帯電話会社から訴訟や支払督促を提起されることもあります。

支払督促が届いた場合は2週間以内に異議申立てを行わなければ、携帯電話会社は仮執行宣言を得ることができます。

仮執行宣言とは、強制執行することを許可するものであり、この宣言が出されることで、債権者(=携帯電話会社)は債務者の財産を差し押さえることも可能になります。

また、裁判所から訴状が届いた場合も同様に、早急に対応する必要があります。

訴状には第1回口頭弁論期日の日時が記載されており、その日までに答弁書を裁判所に提出しなければなりません。

答弁書とは、被告(訴えられた側の当事者のことで、今回のケースでは携帯代を滞納している側を指します。)が訴えられた内容について意見を述べる書面のことです。

もしこの答弁書を提出せず口頭弁論日にも出席しなかった場合は、原告である携帯電話会社の主張のまま判決が出てしまいます。

この場合も携帯電話会社は判決に基づき強制執行できるようになりますので、訴状や支払督促が届いた場合は速やかに対応しなければなりません。

3.携帯代が払えない時の対処方法

携帯代が払えないからと言って、すぐに利用を停止されたり強制解約されたりするわけではありません。

では、携帯代が払えない時はどうすれば良いのか、その対処方法についてご説明します。

(1)携帯電話会社に連絡をする

携帯代が払えない時は、まずは携帯電話会社に連絡しましょう。

連絡を入れなければ支払の意思がないとみなされる恐れがありますので、支払えないとわかった時点で速やかに連絡を入れましょう。

未払い料金の分割払いは認められない可能性がありますが、携帯電話会社によっては、支払期日を延長してくれることもあります。

また、強制解約を避けるために携帯電話の利用の休止手続をするという方法もあります。

(2)任意整理をする

任意整理とは、裁判所を通さずに債権者と任意に交渉し、月々の支払額の減額等を図る方法です。

分割払いで購入した携帯代を任意整理する場合、毎月支払っている通信料および端末代のどちらも対象となります。

ただし、任意整理によって減額できるのは将来発生する利息部分であり、未払の料金自体については減額できません。

そこで、本来は未払いの料金を一括で支払わなければいけないところ、分割払いができるよう携帯電話会社に交渉することになります。

この時注意するべきことは、長期の分割払には対応してもらえない可能性が高い点です。

クレジットカードの料金を滞納した場合などは、3〜5年かけて返済することが一般的です。

しかし、携帯代は1〜2年の間での完済を求められるケースが多く、通常の任意整理よりも期間が短いです。

携帯代の未払料金はクレジットカードの未払や借金と比較して金額が大きくありませんので、通常よりも短期間での返済を求められることが多いのです。

(3)その他の債務整理を検討する

携帯代を払えないという場合、その他にも借入れをしていて返済に困っているというケースが珍しくないと思います。

この場合、携帯代だけを何とか支払うのでは解決しないことも多いので、どのようにしたらいいか弁護士に相談してみましょう。

弁護士は法律の専門家ですので、携帯代その他の借入れの金額や相談者の収入状況などを考慮して解決方法を提案します。

また、できるだけ早いタイミングで相談すれば、採ることのできる選択肢も多いです。

遅くなればなるほど、解決方法の選択肢が限られてしまううえ、携帯電話会社に利用を止められたり訴訟を提起されるリスクが高まります。

まとめ

携帯代を一度払い忘れてしまうと、そのまま払い忘れて月日が経ってしまうこともあると思います。

しかし、最終的に強制執行される恐れもありますので、放置することはとても危険です。

弁護士法人みずきでは、経験豊富な弁護士が多数在籍しています。

債務整理のご相談も数多く受けてまいりましたので、携帯代の支払についてお悩みのある方はお気軽に当事務所にご相談ください。

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執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。