自己破産はどこまで調べられるのか?申請時に押さえておくべきことを解説!

執筆者 青山 侑源 弁護士

所属 東京弁護士会

法律トラブルというものは、いつも身近に潜んでいるものです。
はじめのうちは「大したことないだろう」と思っていたことが、そのうち大事になってしまうというケースも多くありますので、少しでも「法律トラブルに巻き込まれたかもしれない」と感じている場合には、お早めにご相談いただくことをおすすめいたします。
法律トラブルへの対処方法や解決方法は、個人の方、法人の方ごとに千差万別ですが、お早めにご相談いただくことで、選べる選択肢も多くなります。
どのような解決方法があなたにとって最適な選択となるのか、一緒に検討していきましょう。

「自己破産をするとどこまで調べられるのか」
「破産手続の申請時に何を知っておくべきなのか」

自己破産を検討している方の中には、身辺調査でどこまで調べられるのか気になっている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、自己破産で調べられることについてご紹介します。

1.自己破産で調べられること

自己破産の手続で調べられることは主に3つです。

  1. 所有財産
  2. 債務内容
  3. 免責事項

管財事件になれば、破産管財人による調査が行われるので、より細かい部分まで調べられることになります。

それでは各項目についてご説明します。

(1)所有財産

まずは、破産者が所有している財産に関する調査が行われます。

自由財産以外のものは破産財団が管理することになるため、破産者がどんな財産を所有しているのか全て調査されることになるでしょう。

主な調査項目は以下の4つです。

調査項目 調査内容
提出書類 ・書類に不備がないか
・嘘の情報を書いていないか
破産者への聴取内容 ・破産者が所有している財産はどのくらいあるか
現地調査 ・提出書類や聴取で申告した財産が実際にあるか
郵送物 ・隠している財産がないか

基本的には、提出書類と聴取によって得た情報が正しいかどうかを調べられます。

破産管財人は徹底して調べ上げるので、嘘を言ったり財産を隠したりしてもバレるので、聞かれたことに誠実に対応することが大切です。

なお、もし不正をしていることが発覚したら、免責許可が下りない可能性が高まるため、隠ぺい行為はしないようにしましょう。

(2)債務内容

債務内容についても調査されます。

どのような理由で借金をすることになったのかについて調べられます。

主に以下の項目が調査されます。

 

調査項目 調査内容
破産者、債権者への聴取・書類提出 ・破産者と債権者の聞き取り内容が一致しているか
信用情報の開示 ・信用情報機関にどのような破産者の債務が記録されているか
通帳の入出金明細確認 ・口座間でどのようなお金の動きをしているか

実際に破産者と債権者の間で、どのようなお金の動きをしたかを中心に調べられます。

お金の動きは全て追跡され、借金の内容や金額が全て明らかになるため、自己破産をすると決めたら無暗に高額なお金をおろさないようにしましょう。

(3)免責事項

免責事項も調査内容の1つです。

この調査では、破産者が免責不許可事由に該当していないかどうかを調べられます。

主な免責不許可事由は以下のとおりです。

  • 財産を隠蔽する(破産手続前に他者に譲渡するなど)
  • 特定の債権者にだけ返済する(偏頗弁済)
  • 借金の理由が浪費やギャンブルがほとんど
  • 虚偽の報告をする
  • 調査に対して非協力的な態度を取る
  • 破産管財人の業務を妨害する
  • 過去7年以内に破産したことがある

上記のような事由があると、免責許可が出ない可能性が高まります。

裁判所や破産管財人は、破産者が更生の意欲を持っているかどうかを見極めるために隈なく調査するので、できる限り協力する姿勢を見せるようにしましょう。

なお、免責不許可事由に該当している場合でも、必ずしも免責許可が出ないとは限りません。

裁量免責(裁判所の裁量によって免責を許可すること)によって、免責が認められることがあります。

免責不許可事由に該当するため自己破産ができるかどうか不安な方は、一度弁護士に相談することをおすすめいたします。

2.自己破産の申請時に押さえておくべき知識

自己破産の申請時に押さえておくべき知識がいくつかあります。

特に注意すべき点は以下の3つです。

  1. 財産は隠さない
  2. 無駄遣いをしない
  3. 手元に残せる財産もある

順にご説明します。

(1)財産は隠さない

先ほど述べたように、財産は隠さないことが重要です。

たとえば、財産を隠すために直前に名義を家族に変更したり、友人に贈与したりすると、隠匿財産とみなされてしまいます。

隠匿財産があることが裁判所等に知られたら、免責を受けられない可能性が高いです。

上手く隠しても調査でいずれ発覚してしまうので、リスクの高い行為は控えましょう。

なお、破産手続開始時点で無申告の財産がある場合は、速やかに弁護士に相談してください。

(2)無駄遣いをしない

自己破産によって財産を処分されるからといって、破産手続前に預貯金を無駄使いするのは控えましょう。

生活に必要以上のお金を使うと浪費とみなされて、免責不許可事由に該当する可能性が高まります。

預貯金も処分対象で、もったいないからと使いたくなる気持ちもわかりますが、裁判所や破産管財人に与える印象は悪くなるので、必要以上に使うことはおすすめしません。

(3)手元に残せる財産もある

自己破産をしたとしても、手元に残せる財産もあることを押さえておきましょう。

主に自由財産に該当するものは、破産財団の管理下になりません。

たとえば、自由財産には以下のようなものがあります。

  • 新得財産(破産手続開始後に取得した財産)
  • 99万円以下の現金(預貯金は含まない)
  • 差押え禁止財産(生活必需品、給料や賞与、退職金を受け取る債権の4分の3など)
  • 自由財産の拡張が認められるもの(残高20万円以下の預貯金、評価額が20万円以下の自動車など)
  • 破産財団から放棄された財産(処分費用が高額な財産、買い手が見つからない財産など)

自己破産をすると、ほとんどの財産を処分されると思われがちですが、意外と手元に残る財産は多いです。

破産手続後、無一文になるといった状況にはならないので安心してください。

3.免責が認められなかった場合の対処法

裁判所や破産管財人の調査の結果、免責が認められなかった場合は、個人再生を検討してみましょう。

個人再生は、自己破産のように全ての借金の免責を受けられるわけではありませんが、大幅な減額をしてもらえます。

返済の負担は小さくなるので、借金トラブルの解決に向けて個人再生を視野に入れて、弁護士と相談しながら準備を進めてみましょう。

まとめ

自己破産をすることで、破産管財人を中心にさまざまなことが調査されます。

特に財産状況や債務内容、免責事項について詳しく調べられることになるでしょう。

免責許可を受けるためには、できるだけ調査に協力する姿勢を見せることが鉄則です。

弁護士法人みずきでは、自己破産に関する相談を無料で受け付けておりますので、詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。

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執筆者 青山 侑源 弁護士

所属 東京弁護士会

法律トラブルというものは、いつも身近に潜んでいるものです。
はじめのうちは「大したことないだろう」と思っていたことが、そのうち大事になってしまうというケースも多くありますので、少しでも「法律トラブルに巻き込まれたかもしれない」と感じている場合には、お早めにご相談いただくことをおすすめいたします。
法律トラブルへの対処方法や解決方法は、個人の方、法人の方ごとに千差万別ですが、お早めにご相談いただくことで、選べる選択肢も多くなります。
どのような解決方法があなたにとって最適な選択となるのか、一緒に検討していきましょう。