むちうちのリハビリはどのくらいの頻度でするべき?その際の注意点もご説明

執筆者 大塚 慎也 弁護士

所属 第二東京弁護士会

弁護士相談は敷居が高い、そういう風に思われている方も多いかと思います。
しかし、相談を躊躇されて皆様の不安を解消できないことは私にとっては残念でなりません。
私は、柔和に皆様との会話を重ね、解決への道筋を示させていただきます。
是非とも皆様の不安を解消するお手伝いをさせてください。

「むちうちになってしまったが、どの程度の頻度でリハビリに行くべきかわからない」
「通院の頻度と受け取れる賠償金は関係するのか」

交通事故によるむちうちについて、このようなお悩みはありませんか。

適切な頻度で通わないとむちうちの症状が回復せず、適切な賠償金を受け取ることができなくなってしまいます。

この記事では、むちうちのリハビリに通う頻度や、注意点についてご説明します。

1.むちうちのリハビリについてよくある疑問

それでは、むちうちになった場合の通院頻度・治療期間について見ていきましょう。

(1)むちうちのリハビリにはどのくらいの頻度で通うべきか

リハビリは週に2~3回の頻度で通うのが一般的です。

ただし、症状によって適切な通院頻度は異なるので、むちうちのリハビリに通う際は、医師の指示に従うようにしましょう。

通院頻度が多すぎたりすると、保険会社による治療終了のタイミングが早まる可能性があり、逆に少なすぎたりすると、慰謝料が減額されてしまう可能性があります。

(2)むちうちの治療期間はどのくらいか

むちうちの治療期間は、およそ3か月〜6か月程度です。

症状によっては平均より長引くこともあります。

また、6か月を過ぎても症状が改善されない場合は、医師によって症状固定と診断される可能性があります。

症状固定とは、これ以上通院を続けても改善の見込みがないと判断された状態を指します。

もしそのように診断された場合は、後遺障害認定を申請しましょう。

申請が通り後遺障害として認定されれば、後遺障害慰謝料を相手方に対して請求することが可能です。

後遺障害認定については、3.(1)で詳しくご説明します。

2.むちうちのリハビリを受ける時の注意点

むちうちのリハビリを受ける際は、受けるタイミングや場所、回数などに注意する必要があります。

(1)整形外科を受診する

むちうちのリハビリを受ける際には、まずは整形外科を受診するようにしましょう。

後ほどご説明しますが、むちうちの症状が改善されず後遺障害等級を申請する際、後遺障害診断書を提出する必要があります。

治療行為の一つである「診断」は医師のみができる行為ですので、後遺障害診断書も医師に作成してもらわなければなりません。

接骨院や整骨院でもむちうちのリハビリを行っていますが、在籍する柔道整復師は医師ではありませんので、診断や診断書の作成はできません。

まずは整形外科を受診し、接骨院や整骨院に通う際も並行して整形外科に通うようにしましょう。

(2)通い過ぎに注意する

むちうちになったからと言って、毎日通院すれば良いわけではありません。

通院頻度が高ければ、相手方の保険会社から治療の必要性を疑われる可能性があります。

もし治療の必要性がないと判断されれば治療費の打ち切りを言われることもありますので、医師の指示のもと適切な頻度でリハビリに通うようにしましょう。

(3)事故後速やかに病院を受診する

事故後時間が経ってから病院を受診した場合、怪我と事故に因果関係がないと判断される可能性があります。

むちうちは事故直後は自覚症状がなく、時間が経ってから症状が現れることもあります。

交通事故に遭った際は、痛みを感じなくても病院を受診するようにしましょう。

(4)治療費の打ち切りにすぐに応じない

治療を続けていると、相手方の保険会社から治療費を打ち切るといわれることがありますが、すぐに応じないようにしましょう。

治療費の打ち切り=治療費が今後全く支払われなくなるというわけではなく、治療費の前払いが終了するという意味です。

治療費を打ち切られると自費で通院しなければならないため、通院を辞めてしまう方もいらっしゃいます。

しかし、自己判断で辞めてしまうと適切な金額の示談金を受け取れなくなる可能性もありますので、必要な期間きちんと通うことが重要です。

3.リハビリに通っても改善しなかった場合

リハビリに通っても改善せず、症状が残ってしまうこともあります。

ここでは、三つの対処方法についてご説明します。

(1)弁護士に相談する

症状が改善されなかった場合、交通事故問題に精通している弁護士に相談してみましょう。

交通事故による怪我では、治療費や通院交通費、入通院慰謝料などを相手方に請求できます。

また、一定期間の治療後も治らず残った場合、後遺障害等級が認定されれば後遺障害慰謝料も請求できます。

交通事故の示談金の計算方法には、自賠責基準・任意保険基準・弁護士基準の三種類があります。

慰謝料が最も高額となるのが弁護士基準により示談金を請求した場合ですが、弁護士基準で請求するためには弁護士に依頼する必要があります。

リハビリに通っても改善しなかった方は、一度弁護士に相談してみましょう。

(2)後遺障害認定を受ける

一定期間治療を受けたにも関わらず症状が改善されなければ、後遺障害認定を申請してみましょう。

後遺障害認定を申請するためには、医師から「症状固定」の診断を受ける必要があります。

むちうちで後遺障害認定を請求すると、第12級13号もしくは第14級9号に該当する可能性があります。

二つの等級には、むちうちの症状が事故が原因であることを医学的に証明できるかどうかという違いがあります。

適切な等級に認定されるためには正確に診断書を作成することが重要です。

診断書には受傷年月日や入通院期間、自覚症状などを正確に記載しなければならない点に注意しましょう。

(3)後遺障害慰謝料・逸失利益を請求する

後遺障害として認定されれば後遺障害慰謝料を請求することができます。

後遺障害慰謝料の相場は、自賠責基準では12級は93万円、14級は32万円、弁護士基準では第12級は290万円、第14級は110万円程度です。

交通事故によって後遺障害が残った際、通常どおり働けなくなり収入が減少する場合があります。

逸失利益とは、交通事故による後遺障害がなければ得られるはずであった将来の労働収入に対する補償です。

逸失利益は「基礎収入 × 労働能力喪失率 × 喪失期間に対応するライプニッツ係数」で求められます。

基礎収入は、会社員の場合は事故に遭う前年の実収入、自営業や経営者の場合は事故に遭う前年の確定申告の申告所得額です。

労働能力喪失率は後遺障害等級によって定められており、12級では14%、14級では5%です。

自賠責基準か弁護士基準かどうかで受け取れる金額には大幅に差がありますので、後遺障害慰謝料を請求する場合は弁護士に依頼をしましょう。

まとめ

むちうちのリハビリに通う際は、医師の指示のもと適切な頻度で通うようにしましょう。

万が一リハビリに通っても改善しなかった場合は、まずは弁護士に相談してみてはいかがでしょうか。

弁護士法人みずきは、交通事故問題に精通した弁護士が多数在籍しております。

むちうちについてお悩みの方は一人で抱え込まず、お気軽に当事務所にご相談ください。

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執筆者 大塚 慎也 弁護士

所属 第二東京弁護士会

弁護士相談は敷居が高い、そういう風に思われている方も多いかと思います。
しかし、相談を躊躇されて皆様の不安を解消できないことは私にとっては残念でなりません。
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