カードローンの危険性とは?借りるデメリットと有益な活用のしかたを徹底解説

カードローンの危険性とは?借りるデメリットと対処法を徹底解説

執筆者 花吉 直幸 弁護士

所属 第二東京弁護士会

社会に支持される法律事務所であることを目指し、各弁護士一人ひとりが、そしてチームワークで良質な法的支援の提供に努めています。

「カードローンの危険性を理解せずに気軽に借りてしまった」
「カードローンの危険性をできるだけ回避して利用したい」

カードローンは気軽に利用できる一方で、金利が高く返済にも期間がかかって総返済額が高くなってしまう危険性があります。

しかし、融資を受ける必要がある場合には、カードローンのデメリットや対処法を理解して、できるだけリスクを回避して有益に活用するようにするべきでしょう。

本記事では、カードローンの危険性やデメリット、有益な活用のしかたについて詳しく解説します。

1.カードローンの危険性やリスクとは?

カードローンの危険性やリスクを知っておこう

カードローンとは、銀行やカード会社、消費者金融等の貸金業者が提供する個人向けの融資サービスです。

自動車ローンや住宅ローンとは違い、利用目的が自由である借入金です。

即日融資に対応しているカードローンもあり、急な出費が発生した時やまとまった金額を用意しなければならない場合などで利用されています。

カードローンには大きく分けて消費者金融系と銀行系の2種類があり、金利や融資に要する時間に違いがあります。

消費者金融系だと30分程度の審査で融資を受けられることから気軽に利用されていることがありますが、借入れの金利は高めです。

金利が高いため、気軽に利用を続けていると返済総額が大きくなってしまったり、返済に困ってしまう可能性があります。

2.カードローンの5つのデメリット

カードローンの5つのデメリット

カードローンの5つのデメリットについて解説します。

危険性や注意点をしっかり理解したうえで上手に利用しましょう。

(1)ほかと比べて金利が高い

住宅ローンや自動車ローンなどの目的別でローンを組む場合に比べると、高い金利が設定されています。

用途が自由であることに加え、無担保・無保証人といった手軽さがあるためです。

金利が高いとその分返済する時の利息も増えるため、借入金を完済するまでに多くのお金を払わなければなりません。

カードローンで金利を払ってでも借金をすることが状況として適切な選択であるかよく考えるべきでしょう。

(2)ほかのローン審査に影響がある

カードローンを利用して借入れをしている場合、ほかのローンを申し込んだ際にその審査に影響が出るかもしれません。

ローンの審査では、貸したお金がしっかりと返ってくるかが審査されます。

金融機関によっては、カードローンを利用して借入れをしていると、収入から他のローン返済を行うと新たなローンの返済が継続的にできる余裕が無い、すでに経済的に困っている状況である、といった判断をされることもあります。

カードローンの契約のみで信用情報に事故情報などのマイナスの情報が載ることはあまりありません。

しかし、何度も延滞を繰り返したり、多数の業者と契約したりしていると悪影響が出る可能性があります。

(3)多重債務に陥りやすい

カードローンの利用を気軽に繰り返してしまうと、多重債務に陥ってしまうリスクがあります。

1つの会社でカードローンの借入限度額に達しても、年収の3分の1までの金額は新たにほかの会社からカードローンを利用してお金を借りることも可能なため、借入先や借入総額を増やしてしまうことがあります。

出典:お借入れは年収の3分の1までです|日本貸金業協会

気軽に利用できると返済の計画をきちんと立てることなく借入れをしてしまうことがあり、借金を返すために別の会社から借金をすることを繰り返すケースも少なくありません。

借入限度額内であれば複数の会社から借入れができてしまうというカードローンの特徴を理解したうえで、返済の計画をきちんと立てることのできる範囲で借入れをしましょう。

(4)返済が長期化しやすい

カードローンの毎月の返済額が少なく設定されていると毎月の返済は楽ですが、完済まで長期化しやすいです。

毎月返済をしていても、なかなか借入金の元本が減らずに利息の支払いにほとんど充てられてしまう状態に陥りやすいです。

そうすると返済期間が長期化してしまうため、完済に至るまでに払う利息がかさんでしまいます。

結果的に長期間毎月の収支に余裕が出ないため、そのうち、ほかから借金してくるといった返済のために借入れをするという悪循環を招きかねません。

他方で、早く借入金を完済するため毎月の返済額を無理に高く設定すると、毎月の返済額に不足が起きて支払いの延滞が起きてしまい、信用情報にその旨が載ってしまったり、遅延損害金が発生したりする原因となってしまいます。

ご自身の収入から無理なく継続的に返せる範囲で、返済計画を立てることが大切です。

なお、支払いが遅れてしまった場合の遅延損害金がどれくらいかかるのか知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。

遅延損害金はいくらになる?計算シミュレーションや発生リスク・対処法を紹介

(5)返済に遅れると周りに借金の事実がバレる

毎月の返済を滞納してしまうと、家族や会社に借金をしている事実が発覚してしまう可能性があります。

返済を求める貸金業者からの督促連絡が電話や自宅への郵送で行われるため、家族と一緒に住んでいる場合は郵便物や電話でバレてしまうことがあるでしょう。

また、滞納が続いた場合には、裁判で返済を求められることがあり、それでも返済をしない場合には、強制執行として給与の差押えを受ける可能性があります。

その場合には、勤務先に差押えの連絡が行ってしまうため、借金が発覚してしまう可能性があります。

3.カードローンの危険性を回避する対処法

カードローンの危険性を回避する対処法

カードローンの危険性を理解して、その危険性が顕在化することが無いようにしっかりと考えて対応することで有益にカードローンを活用することはできます。

借金の返済をするために借金をするといった悪循環に陥らないために、3つのポイントをお伝えします。

(1)返済シミュレーションツールで返済計画を立てる

カードローンを扱っている会社のホームページに公開されている返済シミュレーションツールを活用して、返済計画を立てましょう。

返済シミュレーションツールとは、借金残高や金利、約定返済の額などを設定して完済までをシミュレーションするツールです。

たとえば、「1年以内に完済する」という計画を立てた場合に、そのために月々いくら返済しなければならないのかを計算してくれます。

できるだけカードローンを利用する前にシミュレーションをして、返済計画を立てるべきでしょう。

(2)最低限の借入れで止めておく

借入れをする金額は必要最低限の金額にとどめておくべきでしょう。

消費者金融系カードローンのなかには、無利息期間が設けられていることもあり、短期間の利用であれば利息の支払いなく借入れの利用をすることが可能な会社があります。

そのため、「必要な額は5万円だけど借入限度額に余裕があるから10万円借りておこう」とつい上乗せしてしまう人も少ないと考えられます。

そうすると、短期間での返済ができなくなって結局利息を支払いながら長期間返済を続けていくということになってしまいます。

無計画に借入金が大きくなっていってしまうことに注意しましょう。

(3)臨時返済をして早く完済する

毎月の約定返済額を継続して支払っていくのではなく、もし財布に余裕があるときは臨時返済を活用して早期に完済することを目指しましょう。

カードローンの返済方法には、毎月決まった日に決まった額を返済する「約定返済」があります。

この返済を滞納してしまわないように低い額に設定する人も多いでしょう。

しかし、低い額に設定するとどうしても完済までの借金の返済期間が長期化し、それに伴って利息の支払いも大きくなってしまいます。

そこで活用したいのが、いつでも返済できる「臨時返済」という返済方法です。

こまめに臨時返済をすることで借入金が減り、返済期間が短くなって利息分の支払いを減らせます。

借金の返済期間の長期化を防いで利払いを減らすためにも、積極的に臨時返済を活用しましょう。

4.カードローンの返済に困ったら弁護士に相談

カードローンの返済に困ったら弁護士に相談

もしカードローンの返済に困ったら、弁護士に相談することをおすすめします。

借金問題を整理して再起を図るための方法があります。

弁護士にご自身の状況を伝えて、任意整理、個人再生手続、自己破産手続などもっともご状況に適した手続を弁護士と相談をして行うべきでしょう。

弁護士へ依頼した後は債権者とのやり取りも含めて手続は弁護士に任せることができます。

落ち着いて弁護士と一緒に借金問題を整理して生活の立て直しを図ることに取り組むことができます。

まずは借入状況を弁護士に説明し、どのような解決の糸口があるのか提案を受けることから始めましょう。

まとめ

カードローンは気軽に利用できますが、ほかのローンよりも金利が高く設定されており、返済が長期化し、それに伴って利払いの金額も大きくなっていくといった危険性があります。

カードローンを利用していることで、新たにローンを組む際の与信審査に影響が出るケースもあるため、返済の計画を立ててから本当に必要な金額だけを借りて、早く返済する努力をしましょう。

もし、カードローンの返済を滞納して返済が追いつかなくなってしまったら、弁護士に相談することも1つの解決方法です。

カードローンへの返済の滞納がどんどん膨らんでしまわないうちに法律事務所に相談して債務整理を検討しましょう。

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執筆者 花吉 直幸 弁護士

所属 第二東京弁護士会

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