口座が差し押さえられる前に弁護士に相談!差し押さえられた場合の対処方法は?

口座が差し押さえられる前に弁護士に相談!差し押さえられた場合の対処方法は?

執筆者 野沢 大樹 弁護士

所属 栃木県弁護士会

私は、法律とは、人と人との間の紛争、個人に生じた問題を解決するために作られたツールの一つだと考えます。法律を使って紛争や問題を解決するお手伝いをさせていただければと思いますので、ぜひご相談ください。

「口座が差し押さえられると、もうお金は引き出せないの?」

債務の返済ができなくなると、口座が差し押さえられてしまうことがあります。

口座の差押え効果はその時の残高にしか及ばないため、その後も口座を引き続き使用することは可能です。

しかし、債権者の債権が全額回収されていないときには、再度の差押えを受ける可能性があります。

したがって、口座が差し押さえられるような状況に陥らないことが大切です。

この記事では、口座が差し押さえられるまでの流れや対処法、差押え前にできることについて解説します。

1.口座が差し押さえられるまでの流れとは?

1.口座が差し押さえられるまでの流れとは?

借金を滞納したまま債権者による訴訟提起により確定判決を取得されてしまうと、債権者が裁判所に申し立てることにより、債務者の財産を差し押さえることが可能になります。

差押えの対象となる財産は多岐にわたりますが、そのなかでも銀行口座は差押えの対象となりやすいものです。

口座が差し押さえられるまでの大きな流れは次の3つです。

  1. 債務者からの督促
  2. 裁判所からの通知
  3. 債権者の申立てによる差押え

それぞれ詳しくご説明します。

(1)債権者からの督促

借金を滞納してしばらくすると、債権者から電話や郵便により返済の督促が行われるようになります。

督促に応じないままでいると、債権者から債務残額の一括請求を求められる可能性があります。

債務者には期限を守っていれば、期限が到来するまで債務を返済しなくてもよい利益(「期限の利益」といいます。)がありますが、延滞が続くとこの利益がなくなること(「期限の利益の喪失」といいます。)が債権者との契約には定められています。

そのため、延滞をすると、債権者は一括請求をすることが可能になるのです。

債権者が直接連絡をしてきているこの段階で話をして返済の意思を示しておけば、差押えまで進まれることはあまりありません。

(2)裁判所からの通知

督促や一括請求に対応しない場合、債権者は裁判所に支払督促を申し立てたり、訴訟を提起したりします。

裁判所がこの申立てを受理すると、債務者には裁判所から支払督促や訴状が届きます。

債務者が訴訟や支払督促に対して何もしないでいると、裁判所は債権者の主張をそのまま認め、判決や、仮執行宣言付き支払督促を出すことになります。

これらが確定すると、強制執行の手続に必要な「債務名義」となり、債権者はこれを用いて差押えを行うことができるようになってしまいます。

(3)銀行口座の差押え

債権者による口座差押えの申立てが認められると、銀行と債務者に対して債権差押命令が届きます。

これにより口座は差し押さえられ、銀行は、差押口という別口座を設け債権額の分の預金を別に管理するようになります。

2.口座が差し押さえられた時の対処法

2.口座が差し押さえられた時の対処法

一度差し押さえられた預金を取り戻すのは非常に難しいです。

ここでは、口座が差し押さえられた時の対処法と、差押え後の口座使用についてご説明します。

(1)口座の差押命令から1週間以内に行動する

口座の差押命令が出されて1週間経つと、債権者は差し押さえた預金を取り立てることができます。

差押えを止める手続には以下のようなものがありますが、いずれも債権が存在しないなどの理由が必要になりますから、単に支払を滞納していて差押えを受けた場合には意味がありません。

  • 執行裁判所に強制執行の停止文書を提出
    強制執行を停止できる効力を持つ文書を執行裁判所に提出し、差押えを止めることができます。文書とは、強制執行を免れるために担保を立てたことを証する文書や債権者から支払猶予をしてもらったことを証明するものなどです。
  • 執行裁判所に執行抗告や執行異議の申立て
    債権者の差押命令の申立てが法令に違反するものや正当な理由がある時に執行抗告を申し立てることができます。また、執行手続に対して不服申立てをできる執行異議を申し立てることができます。
  • 請求異議や執行文付与への異議の訴えを提起
    債務名義上の請求権のそもそもの存在や内容に対して異議がある場合に、訴えを提起できます。

また、債権者と交渉して差押命令を取り下げてもらうという方法も考えられなくはありませんが、差押えまで進んだ以上、債権者が取り下げを認める可能性はほとんどないといえるでしょう。

(2)口座が差し押さえられた後の入出金は可能

長期に渡り債務を滞納し、何もしないままでいると、最終的に口座が差し押さえられてしまいます。

しかし、それ以降その口座が差し押さえられ続けるというわけではありません。

口座の差押えは、差押え時点での口座の残高に対して効力が及ぶものです。

したがって、差し押さえられた分の金額が処分できなくなるだけで、その後に口座への入金や出金をすることは可能です。

ただし、債権者が債権をすべて回収できていなかった場合には、新たに入金した預金が再度の差押えの対象となる可能性があります。

3.口座の差押えを回避するためにすべきこと

3.口座の差押えを回避するためにすべきこと

債務を返済しないまま放置してしまうと、最終的には口座が差し押さえられる可能性があります。

口座が差し押さえられる状況になる前に対処することが大切です。

債権者から送られてくる通知は無視をせずに対応しましょう。

返済できない理由や返済の目処などを伝えると、債権者が柔軟に対応してくれることもあります。

債務の返済が難しくなりそうだと分かったら、その時点で、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

早い段階で相談し、債務整理の手続を進めれば、差押えを受ける前に借金の負担を減らすことが可能な場合があります。

債務整理に関する簡略な説明は下記の記事をご覧ください。

個人で債務整理をするには?3つの手段とよくある質問

まとめ

債務の返済が滞ってしまい、口座が差し押さえられたらどうなるのか悩まれている方もいるでしょう。

差し押さえられる前には、債権者や裁判所から連絡が何度か来ます。

無視することなく対応するようにしましょう。

債務の返済が困難な状況であれば債務整理という方法もあるため、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

適切なアドバイスをもらい、債務返済の不安を解消しましょう。

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執筆者 野沢 大樹 弁護士

所属 栃木県弁護士会

私は、法律とは、人と人との間の紛争、個人に生じた問題を解決するために作られたツールの一つだと考えます。法律を使って紛争や問題を解決するお手伝いをさせていただければと思いますので、ぜひご相談ください。