カードローンでブラックリスト入りする影響とは?滞納による三つのデメリット

執筆者 実成 圭司 弁護士

所属 第二東京弁護士会

皆さまのご相談内容を丁寧にお聞きすることが、より的確な法的サポートにつながります。会話を重ねながら、問題解決に向けて前進しましょう。

「カードローンで滞納するとどんな影響があるのか」
「カードローンの滞納によりブラックリスト入りするとどんなデメリットがあるのか」

カードローンの返済が滞っている方の中には、滞納や債務整理により事故情報が登録される(このことを通称ブラックリスト入りといいます)のではないかと不安に感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、カードローンでブラックリスト入りしたときの影響や、滞納による直接的な影響についてご説明します。

1.カードローンを滞納してブラックリスト入りする四つの影響

カードローンを滞納してブラックリスト入りする四つの影響

カードローンを滞納してブラックリスト入りするとどのような影響があるのかご説明します。

主に考えられる影響は以下の四つです。

  1. クレジットカードが使えなくなる
  2. ローンやキャッシングができなくなる
  3. 分割払いができなくなる
  4. 入居審査が通らない場合がある

滞納してしまっている場合、どのような事態に陥る可能性があるか想定しておきましょう。

(1)クレジットカードが使えなくなる

カードローンを滞納して信用情報機関に事故情報が登録されると、クレジットカードの契約が解除されてしまいます。

ブラックリスト入りすることで、返済能力が低いとクレジットカード会社から判断されるため、使用を止められる可能性があるのです。

また、現在使用しているクレジットカードだけでなく、新規でクレジットカードを発行することもできません。

クレジットカードをメインに使っている方は、これまで通りに支払いができなくなるので、キャッシュレス決済を行う際は、電子マネーやデビットカードなどのプリペイド式のものを使用しましょう。

なお、信用情報機関に登録されている事故情報が削除された後は、新規でクレジットカードの契約をすることが可能です。

(2)ローンやキャッシングができなくなる

事故情報が登録されると、ローンやキャッシングが利用できなくなります。

各金融機関がローンの審査を行うときに、信用情報機関にアクセスして、融資をしても問題ないか確認するからです。

信用情報機関に事故情報が登録されていればすぐに分かるので、高い確率で審査に通ることがなくなります。

なお、クレジットカードと同じく、事故情報が削除されれば、新規でローンやキャッシングを利用することができます。

ただし、各金融機関は独自にブラックリストを管理しており、ブラックリスト入りするきっかけになった賃金業者は、滞納分を返済してもローンの審査が通らない可能性が高いでしょう。

事故情報の削除後にローンを組む場合は、新規の金融機関に申請することをおすすめします。

(3)分割払いができなくなる

分割払いはローンと同じ仕組みなので、ブラックリスト入りすることで利用を制限されてしまうでしょう。

そもそも、クレジットカードの利用ができないため、分割払いができるシチュエーションは限られていますが、身近な例を挙げると、携帯電話の契約で端末料金を分割払いで購入するケースが該当します。

携帯電話を購入する場合、月々の通信料金とあわせて端末料金を支払うのが一般的ですが、事故情報が登録されると、この内容で契約をすることができません。

また、すでに携帯電話を分割払いで購入しており、未だに完済していない方は、途中で契約を解除される場合があります。

名義を変更するなど、契約が解除されないように気を付けましょう。

(4)入居審査が通らない場合がある

信販系の賃貸保証会社が管理している物件は、入居審査時に信用情報機関にアクセスするため、事故情報が登録されている状態では契約できないことがあります。

審査に落ちる可能性が高いため、最初から信販系の賃貸保証会社が管理している物件は避けて、賃貸物件を探しましょう。

2.カードローンの滞納による三つの影響

カードローンの滞納による三つの影響

ブラックリスト入りは避けられても、カードローンの滞納によっていくつか影響が発生する可能性があります。

カードローンの滞納のデメリットは以下の三点です。

  1. カードローンの利用が停止する
  2. 遅延損害金を請求される
  3. 財産を差し押さえられる場合がある

今は無事でも債権者が動いている可能性があるので、早急に対応する必要があるでしょう。

(1)カードローンの利用が停止する

カードローンを数か月も滞納すれば、カードローンの利用を止められる可能性があります。

カード会社によって、カードローンの利用が停止するタイミングはさまざまですが、早ければ返済期日の翌日から利用を止められる可能性があるでしょう。

カードローンの利用が停止すれば、基本的に滞納分を完済しなければ復活することはありません。

滞納分を完済してもすぐに復活するとは限らないので、滞納している方は早期に返済し、それ以降は滞納しないように気を付けましょう。

(2)遅延損害金を請求される

カードローンを滞納すると、遅延損害金を請求される可能性があります。

数日滞納しただけでは請求されないことが多いかもしれませんが、遅延した日数に応じて遅延損害金が発生しているのです。

遅延損害金年率は金利よりも高く設定されていることが多いので、遅延損害金が発生すると、返済しなければならない金額が大きく膨れ上がる可能性が高くなります。

滞納していることに気付いたら、すぐにカード会社に連絡して返済する意志があることを伝えておきましょう。

(3)財産を差し押さえられる場合がある

カード会社から督促を受けたにも関わらず、それを放置してしまった場合、カード会社によっては、裁判所に訴訟を提起し、預金等の財産の差し押さえをしてくる可能性があります。

カード会社から督促を受けた場合、返済ができない状況にあれば弁護士に一度相談されるのが良いでしょう。

まとめ

カードローンを滞納するとブラックリストに登録される可能性があるので、滞納している方は早期に返済する必要があります。

もし、返済できずに困っている方は、弁護士に相談して借金を減らす手段を検討してみましょう。

弁護士法人みずきでは、借金に関する相談は無料で受け付けておりますので、カードローンでお困りの方はお気軽にご相談ください。

執筆者 実成 圭司 弁護士

所属 第二東京弁護士会

皆さまのご相談内容を丁寧にお聞きすることが、より的確な法的サポートにつながります。会話を重ねながら、問題解決に向けて前進しましょう。