モンスター社員はすぐに解雇してはいけない?問題社員の対処法について解説

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。

1.モンスター社員(問題社員)とは

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近年、様々な場面で「モンスター」と呼称される理不尽な要求や自己中心的な言動を行う人が見受けられています。

学校等において過剰要求を行う保護者である「モンスターペアレンツ」や、医療機関において過剰要求を行う患者である「モンスターペイシェント」など、社会問題化しています。

職場においても、このような自己中心的な従業員である「モンスター社員」が問題となっています。

2.モンスター社員の特徴

モンスター社員というのは、あくまで俗称であり、明確な定義はありません。

もっとも、特徴としては「自己中心的であり、勤務先に害を与える存在」であることが挙げられます。

より具体的に例を挙げると以下のような要素が見られます。

  • 能力不足

仕事が遅い、ミスを繰り返す、頼んだ仕事が完成しない、等は、本人に悪意があるわけではありません。

しかし、社員・従業員として求められている水準の仕事が達成できないままなのであれば、使用者にとって不経済であるだけでなく、周囲の他の社員・従業員のモチベーション低下を来たしてしまいます。

  • 利己的・自己中心的

協調性がない、指示に従わない、勤務態度が不良である等、業務の能力とは離れた部分で問題がある人もいます。

多くの場合、仕事は人間関係の中で進んでいくため、このような自己中心的な社員が一人でもいると職場全体の生産性に悪影響を及ぼします。

  • サボタージュ

遅刻の常習犯、無断欠勤をする、勤務時間中に違うことをしている等、行うべき業務を意図的に手を抜いているパターンです。

これらは、ほかの社員がその負担を担わなければならないことが多く、不平不満に繋がりやすいため、放置すれば全体のモチベーションに大きな影響があり得ます。

  • 違法行為

セクハラやパワハラ、横領、機密情報の持ち出し等、不法行為や犯罪行為が行われているパターンもあります。

このような場合、被害が第三者に及ぶこともあり、使用者が賠償責任を負うこととなり得ますので、厳粛に対応していく必要があります。

3.モンスター社員は即解雇してはいけない?

3. 弁護士を選ぶ際のポイントとは

モンスター社員がいる場合、上記のようなリスクや悪影響を職場にもたらします。

使用者としては、このような影響を取り除くため、即時に解雇などの措置を取りたいと思うことは少なくありません。

しかし、適正な手続きを経ずに解雇等を命じてしまうと、逆に使用者側が責任を問われる可能性もあります。

そのため、状況に応じて、適切な対応方法を選択する必要があります。

(1)指導を行う

使用者としては、社員に問題行動があった場合に、これに対して注意・指導を行う必要があります。

これによって、社員側に改善の機会が与えられたことになり、以後も問題が繰り返された場合に、より強い効果のある手続きを行う前提ができあがります。

指導をする際は、書面等で行い証拠を残すようにすると、より好ましいでしょう。

(2)始末書・顛末書の提出をさせる

上記の指導と関連しますが、注意・指導を受けたことを踏まえて、当該社員自身に問題に向き合った始末書や顛末書の提出を求めることも考えられます。

これにより、指導が行われたこと、その結果改善を約束したこと等が証拠として残るため、仮に後に争いが生じたときにも有利に進めることができます。

(3)異動を検討する

問題が、能力不足や人間関係に基づくものである場合、配置転換等の異動によって問題が解消できないかを検討することも選択肢の一つとなります。

使用者側がモンスター社員をなんとかしようと努力をしたという実績にもなります。

(4)懲戒処分を検討する

問題の内容によっては、懲戒規定に従って懲戒処分を課すことも考えられます。

主な懲戒処分としては、譴責・減給・降格・出勤停止・諭旨解雇そして懲戒解雇が考えられます。

懲戒処分は、社員にとって明らかな不利益を与えるものであり後日争いに発展する可能性もあります。

そのため懲戒事由に該当する事実の確認や、その内容の相当性などをきちんと整理しながら進める必要があります。

(5)退職勧奨をする

「解雇」と異なり、社員との間で退職の合意を取り交わすことを目指すのが「退職勧奨」です。

解雇は、有効と認められるための要件が厳しく、できるのであれば合意退職を取り交わしたほうが後の争いを防げます。

もっとも、退職勧奨があまりにも執拗であった場合は、ハラスメント等に該当する可能性もあるため、適切な方法で行う必要があります。

(6)解雇を行う

解雇は、強制的に雇用関係を終了させるという強力な効果を持つ手続きです。

そのため、有効な解雇と認められるためには、厳格な要件が求められます。

上記の他の手段では問題が解決しない場合の最終手段という位置づけになります。

4.まとめ

上記のように、モンスター社員は対応をしないと職場に悪影響を及ぼしてしまいますが、適切に対応するためには、注意を要するポイントがたくさんあります。

対応の仕方によっては、後日紛争が生じたり、逆に使用者側が責任を問われたりする可能性もあります。

モンスター社員に悩まされているのであれば、まずは一度弁護士にご相談ください。

執筆者 金子 周平 弁護士

所属 栃木県弁護士会

法律は堅苦しいという印象はあるかと思います。しかし、そんなイメージに阻まれて、皆さんの問題や不安が解決されないのは残念でなりません。
私は、そんな法律の世界と皆さんを、柔和に橋渡ししたいと思っています。問題解決の第一歩は、相談から始まります。
皆様が勇気を振り絞ってご相談をしていただければ、後は私どもが皆様の緊張や不安を解消できるよう対応し、法的側面からのサポートができればと思います。敷居はバリアフリーです。あなたの不安を解消するために全力でサポート致します。